車両登録と自動車保険について

オーストラリアで車を購入した場合、日本と同様、車両登録や強制加入の保険への手続きが必要になります。手続きや更新については各州で若干の違いがあります。ここでは、ゴールドコーストのあるクイーンズランド州(QLD)で車を購入した際にやるべき事についてお伝えします。


車両登録


新車または中古車をディーラーから購入した場合、車の登録手続きはディーラーが代行してくれます。この際、法律で加入が義務付けられているCTP保険への加入手続きも行われます。さらに、任意保険への加入も希望すればやってくれます。
その後、1年ごとに登録更新メールが登録料の請求書とともに届きます。支払いは1年まとめてか、6カ月ごとの2回払いか選択できますが、1年まとめて払いの方が少し安いです。

ちなみに、QLDでは、日本の車検のような制度はありません。
認定された整備士や検査場が安全性を確認し発行するSafety Certificateという日本の車検に似たような仕組みはあります。ただ、Safety Certificateは、新規での車両登録、所有者の変更登録、他州のナンバープレートをQLDに変える等の時のみ必要となります。毎年の更新時には必要ありません。つまり、QLDで車を登録すると、所有し続ける間はSafety Certificateは必要ない、つまり車検がないということです。ただし、安全確保と中古で売る時のために、ディーラーなどによる定期メインテナンスは必ず受けるようにしてください。
中古で売る際は、販売者がSafety Certificateを取得し、車が必要な品質を備えているかを買い手に証明する必要があります。

強制加入の保険と任意保険

  1. CTP保険(Compulsory Third Party Insurance)
    強制加入の保険です。車両登録時、更新時に必ず加入させられます。
    ●保険料は車両登録費用に含まれます。
    ●対人賠償のみのカバーです。

もしあなたが車を運転していて他人を負傷させてしまった場合、ケガをした人はあなたが運転していた車のCTP保険会社から賠償金を受け取ることが可能です。
日本の自賠責と異なり、CTP保険には支払い限度額の設定はありません。ケースに応じて妥当な保険金が支払われることになります。この保険があるので、事故の被害者が、事故を起こした運転者に直接、医療費等の訴えを起こすことは認められていません。
CTP保険は、車両や物のダメージについては一切カバーしませんので、任意保険に加入することが推奨されています。


    2. 任意保険
     ●対物賠償保険(Third Party Property Insurance)
     他人の車や財産への損害をカバーします。自分の車の損害はカバーされません。
     事故の賠償責任で破産ということにならないように、最低でもこの保険は加入したほうが良いと言われています。
     ●総合保険(Comprehensive Insurance)
     上記の対物賠償保険に火災・盗難保険と自己の車両保険がすべて組み合わさった保険です。
     私はこの総合保険に入っています。保険料は高くなりますが、安心度も大きいです。
     事故で車両保険を利用する場合、Excessと呼ばれる免責金額を支払う必要があります。

    例えば、事故による損害が100万円で、Excessが5万円と設定されている場合、保険会社は95万円(100万円 – 5万円)を支払います。5万円は契約者が負担することになります。加入時にExcessの額を高く設定すれば保険料は安く抑えることができ、逆にExcessが低いと保険料は高くなります。
    「ロードサイドアシスタンス」「車が修理中の時のレンタカー」などのサービスをオプションとして追加可能です。
    私はついこの間「ロードサイドアシスタンス」のオプションを追加しました。MAZDA CX5を新車購入した時、5年間の保証期間(Warranty)があり、その中にロードサイドアシスタンスが入っていましたが、2025年1月でその保証期間が切れてしまったので、総合保険のオプションで追加しました。



    私は車を購入したMAZDAディーラーのもとでSuncorp InsuranceのCTP保険と総合保険に加入しました。
    他にもいくつか保険会社があります。補償内容やオプション、保険料などは様々なので、評判を聞いたり、数件の見積もりをとって加入先を検討してみるのが良いでしょう。