オーストラリア親子留学にVISAは必要?



以下は、2024年末時点の情報です。

近年、学生VISAの審査を厳しくする動きとともに、条件が頻繁に変更されていますので、留学エージェントや移民書士等から最新の内容を確認するようにしてください。

留学期間が3カ月以内→「観光ビザ(ETA)」でOK。

オーストラリアに滞在する期間が3か月以内であれば、親子ともに「観光ビザ(ETA)」で学校に通うことができます。

ETA(Electronic Travel Authority)は、日本ではETAS(イータス:電子渡航許可システム)とも呼ばれています。
観光・商用会議・友人や家族の訪問を目的として、3か月以内の滞在を許可する観光ビザです。

就労は禁止されているので、アルバイト等の経験はできません。

観光ビザ(ETA)

方法
  専用アプリ「Australian ETA」から行います。手順通りに進めれば難しいことはありません。
 留学エージェントがやってくれる場合もあります。犯罪歴があると、このアプリからは申請できません。


  AU$20


  登録してから12か月。一度の滞在は、最長3か月。

留学期間が3カ月以上→親子ともに長期滞在できるビザが必要

ビザのタイプは、以下のパターンがあります。

1.子どもが「Student Visa」、親は子供のStudent Visaに紐づいた「Student Guardian(保護者)Visa
子どものみが学校に通い、親のどちらか一人が保護者として滞在することができます。
我が家もこのパターンです。

2.親が「Student Visa」、子どもは親のStudent Visaの「扶養家族」として同行
このパターンで滞在している日本人もいます。親が「Student Visa」の条件をクリアしなければいけません。

3.その他
親が就労ビザや永住権を取得する方もいます。学生ビザよりも厳しい条件となりますので、興味のある方はそのビザの取得を得意とした専門家に相談することをお勧めします。

どのパターンが良いかは、それぞれのメリット・デメリットを理解し、留学の目的や期間、予算に応じて決めてください。

以下の「Student Visa」と「Student Guardian Visa」について概要を確認しましょう。

Student Visa

申請の必要事項
  ●申請時に6歳以上。
  ●犯罪歴なし。
  大人は犯罪経歴証明書の提出が必要です。
  ●CRICOS (Commonwealth Register of Institutions and Courses for Oversea Students)に登録された学校及びコースに通う。
  学生ビザの申請には、学校側が発行する「COE(Confirmation of Enrolment)」が必要なので、申請前に入学許可を得る必要があります。
  ●学校指定の英語の要件を満たす。
  要件は、学校、年齢によって様々です。年齢が高いほど高い英語力が求められます。
  ●十分な資金があることの証明。
  学費と当面の生活費がまかなえる額。本人又は生計維持者の銀行口座の残高証明(英文)の提出が必要です。
  ●留学目的を記載した英文の小エッセイの提出。
  結構重視されます。留学目的、何を学び、それを帰国後の将来のキャリアにどのように生かしたいかを記入。
  「学んだスキルを母国に帰国して活かす」という意思を表明するのがポイントです。
  ●OSHC(Overseas Student Health Cover:海外留学生用保険)に加入。
  この保険加入は義務です。日本の旅行保険ではダメです。保険会社によって多少の違いはありますが、年間約AU$600くらいです。

費用
  AU$1,600
 去年値上がりしました。世界一高額な学生ビザらしいです。
 Student Visaを延長したい場合、オーストラリア国内ビザ申請が2回目以降であれば、Student Visa申請料金AU$1,600+追加費用AU$700で、AU$2,300必要です。


 ●学校が指定する出席率(80%~90%)を維持する。
  不慮の病気等で休まざるを得ない場合は、病院でMedical Certificateを発行してもらい、学校に提出しましょう。 考慮してもらえます。
 ●落第点をとらない。
  学校の進級基準に満たない成績だと、学校から警告を受けます。その後も改善が見られなかった場合、語学学校に転校、最悪な場合VISAが更新できない、または取り消しの可能性もあります。
 ●就労制限を守る。
  一般的に、最大週20時間までアルバイトが可能です。時間数以上働いたり、税金を払わなかったりということが発覚すると、ビザ取り消しになります。
 ●有効期限が切れる前に更新する。
  発行された学生ビザの有効期限を確認し、余裕をもって更新しましょう。
パスポートの有効期限にも注意が必要です。子供の場合、パスポートの有効期限が5年と短いです。パスポートを更新した際は、移民局へのオンラインでの変更申請も忘れずにしましょう。


  扶養家族であることを証明する書類が必要です。
また、滞在中の資金に加え、扶養家族の生活費や学費も支払える資金力がある事を証明する書類が求められます。扶養家族になるには、健康と性格についての要件を満たす必要があります。

Student Guardian Visa

申請の必要事項
  ●1人の学生ビザ保有者に対して1人しか申請できない。
  ●18歳未満の学生ビザ申請者と親族関係である。
  ●21歳以上。
  ●犯罪歴なし。
  犯罪経歴証明書の提出が必要です。
  ●健康で資金面にも問題がない。
  ●適切な豪の健康保険に加入する。
  年齢、既往歴によって、また保険会社によって値段は変わります。約AU$140/月です。許可を得る必要があります。毎年値上がりしていきます。私の場合、2024年までAU$126.53/月が、2025年からAU$177.15/月に上がりました。
  ●学生に同行する目的を記載した英文の小エッセイを提出。

費用
  AU$1,600


 ●豪国内で就労できない。
 ●学校に通うのは3か月以内。
 ●豪移民局の許可なしに、子供を置いて保護者だけで豪国外に出られない。
  ちょっと保護者だけ日本に帰国、は基本的にできません。
 ●ビザ期間は学生の滞在期間によりますが、最長でも学生が18歳になる年の年末までしか取得できません。
  私の場合、2025年6月に息子が18歳になり、11月に高校を卒業するので、私のStudent Guardian Visaは2025年12月31日に有効期限が切れます。
 

ビザ申請は自力でもできますが、必要書類も多く手間がかかります。また、不備などがあると審査に時間がかかります。
親子留学を決意したら、早めに留学エージェントに相談し、余裕をもって申請のスケジュールを立てましょう。
そして専門家に申請の代行をお願いすることをお勧めします。